2012年03月06日
私と牛とインドと
インドに来て驚いたことがある。それは動物の多さ。
野良犬は当たり前、野良牛、野良猿、そして馬や猫、ラクダまでいる。笑
狭い路地を歩いていると、前から牛が来て道を譲る・・・なんてことは毎日ある。嫌になるぐらいある。
インドでは牛は神聖な生き物とされていて、無闇に殺したり、牧場に閉じ込めたりなんかしない。
つまり、牛を放置プレイしているのである。
道路を横断し、渋滞の原因になる牛。
ガンジス河で沐浴をする牛。
駅のホームで電車を待つ牛。
街中のいたるところに牛がいる。
特にこのバラナシという街には牛が多い。
草食動物が大好きな俺は、街中を我が物顔で歩く牛をボーっと眺めていては癒されていた。
しかしこの牛にも問題点がある。それは、「ウ○コ」である。←一部自粛
インドで市民権を得ている牛さんでも、さすがに牛専用トイレまでは用意されてはいないようで、牛達はここぞとばかりに街中に糞尿を垂れ流してしまうのである。
まあ、普通に路地で糞尿を垂れ流すところはインド人も同じだけど。
とにかく、この牛の糞尿がはんぱなく臭いのだ。
アレルギー性鼻炎のせいで嗅覚があまりない俺でも、即座に「え、臭い!」とつぶやいてしまい、前を歩いているインド人に振り向かれてしまった程である。(あの臭いは落ちている糞尿の臭いだったのか、こいつの臭いだったのかは今となっては定かではない)
おそらく麻薬捜査犬なんかがこの街に来たら即死するであろう。あまりの臭さに息をとめたことによる窒息死。
鼻炎に生まれてよかったーと生まれて初めて思った瞬間である。
街を歩くと牛やら猿やら動物がたくさんいて、道には糞尿が垂れ流しの状態で、すぐ近くを流れる河には頻繁に死体が流れてて、一日10回は「麻薬買わない?」と声をかけられて、食堂に入ると料理が出てくるまで45分くらい待たされて・・・
聖なる街、バラナシはこんなところである。どうだ、ありえないだろう。笑
もはや漫画の世界である。しかも登場人物もネタにあふれてて漫画っぽい。
「西遊記」では天竺(インド)を目指して三蔵法師一行は旅をするが、終点がこんなところだなんて夢にも思ってないんだろうな・・・
「ここが天竺か~。やっと着きましたね、悟空!」
「はい、三蔵法師様!」
インド人「ヘーイ、よく来たなフレンド!ん?お寺を探してるだって?残念だな・・・今日はお寺はクローズしてるんだぜ!←大嘘」
「そうなんですか・・・タイミングが悪いですね・・・どうしましょう・・・」
インド人「ノープロブレム。俺がいい旅行会社とか宿を紹介してやるからさ!大丈夫、ベリーチープだぜ!」
「わあ、なんていい人なんだろう。さすが天竺!」
みたいな流れでさんざん連れ回されて、最終的には法外な値段を請求されるんだろうな・・・
こんなところ二度と来るか、ボケ!と吐き捨てる三蔵法師(深津絵里演じる)の顔が目に浮かぶぜ。
いつもいつもありえないことばっかり書きやがって、街中がウンコだらけって、そんなわけないだろう!
と思っている方もいるだろう。
しかし、この旅行記は盛ってるところなんか一つもない、完全ノンフィクションである。
証拠写真を提出しよう。タイトル「ウンコだらけの道。」
どうだ、本当だろう。本当にウンコだらけだろう(泣)。
汚い話はさておき、本題に入ろう。←前置き長い
この日は神様のお祭りの日で、バラナシの街全体が活気づいていた。
夜に近付くにつれ、みんなテンションが高くなっていたのである。
神様の祭りって、具体的になにをするんだろう?
とりあえず人が多く集まっている河沿いに行くと答えはすぐに出た。
みんなめっちゃテンション高い。神様の歌を大声で歌いまくり、踊っている。
そして、輪になってタバコを吸っているグループ発見。
よくよく見てみると・・・
タバコではなく、大麻でした 笑
あーなるほど、そういう祭りか~
なんでも宗教的行事に大麻は欠かせないものらしく、神様の祭りである今日は大麻使用オーケーらしいのである。
警察も大人も子どもも、お咎めナシ!みんな大麻を吸ってハイになっている。
日本では大麻というとものすごく危ない麻薬というかんじがするが、ここでは広く認知されているらしく、みんな普通~に吸っている。
河沿いから街に戻り、路地を歩いていると人ごみを発見。なにかを配っているようだ。
これ、なんだろう・・・?
近くにいる人に聞いてみる。
「ああ、これはバングラッシーっていって、大麻入りのジュースさ!今日は無料でくばってるんだ!」
とのことだ。大麻入りのジュースを無料で配布、しかもそれが大人気・・・
日本では絶対にありえない光景である。
君、どう見ても10歳くらいだよね・・・?笑
大麻でみんなハイになり、この日は夜更けまで盛り上がっていた。
あらためて、日本とインドはやはり別世界だなーと感じた次第である。
ところで、みなさんはこの神様を知っているだろうか
日本でもそこそこ有名なガネーシャという神様である。
このガネーシャのお父さんがシヴァという神様。インドで一番の人気を誇る超売れっ子だ。
↑シヴァ神。怪物である。
このシヴァ神を祀るお祭りが先ほどの大麻パーティーなのだが、このガネーシャとシヴァの話がありえなさすぎて面白かったので最後に載せておきたい。
このガネーシャ、見ての通り頭は象で、体は人間である。実はガネーシャはもともとは完全な人型だったのだがある事情によりこういう姿になってしまったのだ。
以下、簡単に解説
むかーしむかし、あるところにシヴァという神様がおりました。
このシヴァは別名「破壊の神」で、世界が終わりに近付いたとき、世界を破壊し、ゼロに戻して1から創造し直す力を持っていると言われており、非常に力のある神様でした。
そんなシヴァには奥さんがおりました。
パールヴァティーという奥さんです。ちなみに奥さんは戦争の神でした。←どういう夫婦だ
↑シヴァとパールヴァティー夫婦。シヴァの頭で人が溺れているのは気にしない。
息子のガネーシャは美少年。理想の夫婦に美少年の息子、幸せな家庭。
しかしある日、悲劇が起こりました。
「ガネーシャ、私は風呂に入るわ。私が風呂に入っている間、誰も家に入れてはダメよ。」
「わかりました、お母様。」
(数分後、シヴァ登場。)
「おーい、今帰ったぞー!ん?なんで家に入れてくれないんだ?」
「お母様が誰もいれるなとおっしゃったので。」
「おい、何言ってんだよ、ここは俺の家だろうが!そこをどけ!ぶっ殺すぞ!」
「すいません、お母様が誰もいれるなと・・・」
「やかましい!そこをどけっつってんだろうがこのやろー!うりゃー!バシャー!←ガネーシャの首を一刀両断。笑」
外へ出た奥さん、息子の死体を発見。
「あなた、ガネーシャを殺したわね、許さーん!コロス!!!ころしたる!!!」
「ま、待て、お前は戦争の神様なんだから怒ったらアカン!わかった、頭をくっつけるから落ち着け!」
「カポっ(象の頭をくっつけて)。はい、これで大丈夫。ごめんな。勝手に殺してしまって。こんな俺を許してくれ!」
「いいのよあなた。ああ、ガネーシャ、生き返ってよかったわねー♪」
めでたし、めでたし。
~ガネーシャ誕生の巻~ 完。
・・・どうだ、ありえないだろう。(泣)
ツッコミどころがありすぎて、もう手いっぱいである。
一番人気の神様ですらこの有様である。どこまで無法地帯なんだインド。笑
長らく書いたこのインド編も今回で終了。
正直言ってインドはネタだらけでまだまだ記事を書けるのだが、ブログの流れ的にも今回で打ち切ります。
カンボジア編と比べると、まったくふざけた内容だな~ 笑
読んでくれてありがとう!それでは!!
野良犬は当たり前、野良牛、野良猿、そして馬や猫、ラクダまでいる。笑
狭い路地を歩いていると、前から牛が来て道を譲る・・・なんてことは毎日ある。嫌になるぐらいある。
インドでは牛は神聖な生き物とされていて、無闇に殺したり、牧場に閉じ込めたりなんかしない。
つまり、牛を放置プレイしているのである。
道路を横断し、渋滞の原因になる牛。
ガンジス河で沐浴をする牛。
駅のホームで電車を待つ牛。
街中のいたるところに牛がいる。
特にこのバラナシという街には牛が多い。
草食動物が大好きな俺は、街中を我が物顔で歩く牛をボーっと眺めていては癒されていた。
しかしこの牛にも問題点がある。それは、「ウ○コ」である。←一部自粛
インドで市民権を得ている牛さんでも、さすがに牛専用トイレまでは用意されてはいないようで、牛達はここぞとばかりに街中に糞尿を垂れ流してしまうのである。
まあ、普通に路地で糞尿を垂れ流すところはインド人も同じだけど。
とにかく、この牛の糞尿がはんぱなく臭いのだ。
アレルギー性鼻炎のせいで嗅覚があまりない俺でも、即座に「え、臭い!」とつぶやいてしまい、前を歩いているインド人に振り向かれてしまった程である。(あの臭いは落ちている糞尿の臭いだったのか、こいつの臭いだったのかは今となっては定かではない)
おそらく麻薬捜査犬なんかがこの街に来たら即死するであろう。あまりの臭さに息をとめたことによる窒息死。
鼻炎に生まれてよかったーと生まれて初めて思った瞬間である。
街を歩くと牛やら猿やら動物がたくさんいて、道には糞尿が垂れ流しの状態で、すぐ近くを流れる河には頻繁に死体が流れてて、一日10回は「麻薬買わない?」と声をかけられて、食堂に入ると料理が出てくるまで45分くらい待たされて・・・
聖なる街、バラナシはこんなところである。どうだ、ありえないだろう。笑
もはや漫画の世界である。しかも登場人物もネタにあふれてて漫画っぽい。
「西遊記」では天竺(インド)を目指して三蔵法師一行は旅をするが、終点がこんなところだなんて夢にも思ってないんだろうな・・・
「ここが天竺か~。やっと着きましたね、悟空!」
「はい、三蔵法師様!」
インド人「ヘーイ、よく来たなフレンド!ん?お寺を探してるだって?残念だな・・・今日はお寺はクローズしてるんだぜ!←大嘘」
「そうなんですか・・・タイミングが悪いですね・・・どうしましょう・・・」
インド人「ノープロブレム。俺がいい旅行会社とか宿を紹介してやるからさ!大丈夫、ベリーチープだぜ!」
「わあ、なんていい人なんだろう。さすが天竺!」
みたいな流れでさんざん連れ回されて、最終的には法外な値段を請求されるんだろうな・・・
こんなところ二度と来るか、ボケ!と吐き捨てる三蔵法師(深津絵里演じる)の顔が目に浮かぶぜ。
いつもいつもありえないことばっかり書きやがって、街中がウンコだらけって、そんなわけないだろう!
と思っている方もいるだろう。
しかし、この旅行記は盛ってるところなんか一つもない、完全ノンフィクションである。
証拠写真を提出しよう。タイトル「ウンコだらけの道。」
どうだ、本当だろう。本当にウンコだらけだろう(泣)。
汚い話はさておき、本題に入ろう。←前置き長い
この日は神様のお祭りの日で、バラナシの街全体が活気づいていた。
夜に近付くにつれ、みんなテンションが高くなっていたのである。
神様の祭りって、具体的になにをするんだろう?
とりあえず人が多く集まっている河沿いに行くと答えはすぐに出た。
みんなめっちゃテンション高い。神様の歌を大声で歌いまくり、踊っている。
そして、輪になってタバコを吸っているグループ発見。
よくよく見てみると・・・
タバコではなく、大麻でした 笑
あーなるほど、そういう祭りか~
なんでも宗教的行事に大麻は欠かせないものらしく、神様の祭りである今日は大麻使用オーケーらしいのである。
警察も大人も子どもも、お咎めナシ!みんな大麻を吸ってハイになっている。
日本では大麻というとものすごく危ない麻薬というかんじがするが、ここでは広く認知されているらしく、みんな普通~に吸っている。
河沿いから街に戻り、路地を歩いていると人ごみを発見。なにかを配っているようだ。
これ、なんだろう・・・?
近くにいる人に聞いてみる。
「ああ、これはバングラッシーっていって、大麻入りのジュースさ!今日は無料でくばってるんだ!」
とのことだ。大麻入りのジュースを無料で配布、しかもそれが大人気・・・
日本では絶対にありえない光景である。
君、どう見ても10歳くらいだよね・・・?笑
大麻でみんなハイになり、この日は夜更けまで盛り上がっていた。
あらためて、日本とインドはやはり別世界だなーと感じた次第である。
ところで、みなさんはこの神様を知っているだろうか
日本でもそこそこ有名なガネーシャという神様である。
このガネーシャのお父さんがシヴァという神様。インドで一番の人気を誇る超売れっ子だ。
↑シヴァ神。怪物である。
このシヴァ神を祀るお祭りが先ほどの大麻パーティーなのだが、このガネーシャとシヴァの話がありえなさすぎて面白かったので最後に載せておきたい。
このガネーシャ、見ての通り頭は象で、体は人間である。実はガネーシャはもともとは完全な人型だったのだがある事情によりこういう姿になってしまったのだ。
以下、簡単に解説
むかーしむかし、あるところにシヴァという神様がおりました。
このシヴァは別名「破壊の神」で、世界が終わりに近付いたとき、世界を破壊し、ゼロに戻して1から創造し直す力を持っていると言われており、非常に力のある神様でした。
そんなシヴァには奥さんがおりました。
パールヴァティーという奥さんです。ちなみに奥さんは戦争の神でした。←どういう夫婦だ
↑シヴァとパールヴァティー夫婦。シヴァの頭で人が溺れているのは気にしない。
息子のガネーシャは美少年。理想の夫婦に美少年の息子、幸せな家庭。
しかしある日、悲劇が起こりました。
「ガネーシャ、私は風呂に入るわ。私が風呂に入っている間、誰も家に入れてはダメよ。」
「わかりました、お母様。」
(数分後、シヴァ登場。)
「おーい、今帰ったぞー!ん?なんで家に入れてくれないんだ?」
「お母様が誰もいれるなとおっしゃったので。」
「おい、何言ってんだよ、ここは俺の家だろうが!そこをどけ!ぶっ殺すぞ!」
「すいません、お母様が誰もいれるなと・・・」
「やかましい!そこをどけっつってんだろうがこのやろー!うりゃー!バシャー!←ガネーシャの首を一刀両断。笑」
外へ出た奥さん、息子の死体を発見。
「あなた、ガネーシャを殺したわね、許さーん!コロス!!!ころしたる!!!」
「ま、待て、お前は戦争の神様なんだから怒ったらアカン!わかった、頭をくっつけるから落ち着け!」
「カポっ(象の頭をくっつけて)。はい、これで大丈夫。ごめんな。勝手に殺してしまって。こんな俺を許してくれ!」
「いいのよあなた。ああ、ガネーシャ、生き返ってよかったわねー♪」
めでたし、めでたし。
~ガネーシャ誕生の巻~ 完。
・・・どうだ、ありえないだろう。(泣)
ツッコミどころがありすぎて、もう手いっぱいである。
一番人気の神様ですらこの有様である。どこまで無法地帯なんだインド。笑
長らく書いたこのインド編も今回で終了。
正直言ってインドはネタだらけでまだまだ記事を書けるのだが、ブログの流れ的にも今回で打ち切ります。
カンボジア編と比べると、まったくふざけた内容だな~ 笑
読んでくれてありがとう!それでは!!
Posted by shinzatosun at 15:38│Comments(2)
│旅
この記事へのコメント
ガネーシャって…男だったのか(笑)かわいそうに(笑)
てかしゅんまだそっちにいるのか~??帰ってきたとばかり…インドすごいとこやな~、
しゅんはもう行きたくない派?
また絶対行く派?
てかしゅんまだそっちにいるのか~??帰ってきたとばかり…インドすごいとこやな~、
しゅんはもう行きたくない派?
また絶対行く派?
Posted by 優斗 at 2012年03月07日 12:50
神話おもしろいよなー!
今の価値観だとエーッ⁉って思うことばっかだよな!笑
今いろんな宗教とか神話とか調べてるんだけどインドはこれから調べるぜ!楽しそー!
今の価値観だとエーッ⁉って思うことばっかだよな!笑
今いろんな宗教とか神話とか調べてるんだけどインドはこれから調べるぜ!楽しそー!
Posted by マジャ at 2012年03月15日 11:30